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オセロ de トリテ

この記事はTrick-taking games Advent Calendar 2018年12月20日の記事として書かれました

いきなり出落ち的なタイトルですみません^_^; トリックテイキングゲームをこれまで15作ほど創作しブログで公開した経歴を持つS. Andoです。他にもいろいろなジャンルを創作したいと思っているのですが、どうもトランプを中心に扱っているとトリテに偏ってしまいがちなのですよね。。前回の記事でも書いたのですが、なんせトリテはどんな無茶なルールを入れてもゲームが壊れない!そこで創作好きとしては色々試してみたくなるわけで、神経衰弱と組み合わせたり、隣プレイヤーの手札をいつでも見て良いルールにしたり、とにかく数々の暴挙(?)に出てきました(世の中にはもっと奇想天外なルールを考える猛者もいますけど)。さて、次なるイタズラは何してやろうかヘッヘッヘ、と悪だくみをしていたある日、一つのアイデアが浮かびました。

「アブストラクトゲームとトリテを組み合わせたらどうなるだろう?」

アブストラクトゲームとは、テーマ性が薄く、手札などの非公開情報が全く無いゲームの総称で、将棋や囲碁、チェスなどがその代表です。中でも日本人に馴染み深いのはやはりオセロではないでしょうか?私はオセロとトリテを悪魔合体したくなりました。しかし、オセロは駒がたった1種類しかなく、白面と黒面の2種類の色分けはあるものの、これは自分の領地を示すものであるためスートにはならなさそうです。これではさすがにダメだぁと思ったので、次に、オセロの駒を少しだけ改造してしまおうと考えました。

オセロ de トリテ1

このように、カラーラベルを買ってきて駒の表と裏に貼り付けました。赤色と青色、そしてワイルドカード(赤青どちらとしても使える)を表す赤青両方の3種類の駒です。この色がスートを表します。また、全ての駒は表裏で同じ色のラベルが貼ってあります。つまり、駒を裏返したら白黒は変わるもののスートの色は変わりません。そして、ワイルドカードは初期配置となる4枚の駒にだけ適用されます。

そして、場の駒を裏返せるのは、赤スートの駒と青スートの駒で挟んだ場合だけとします。赤駒同士や青駒同士では、間の駒を裏返せないわけです。この制約から、通常のオセロには無い新しいプレイ感が生まれます。

「ランクが無いじゃないか。ランク無しでは面白いトリテにならないぞ!」と勘のいい読者は気付いたかもしれません。いいえ、あるのです。確かに駒自体にはランクはありませんし、これ以上駒をいじって複雑にしたくもありません。しかし、ここで私は決定的なアイデアが閃きました。「プレイによって裏返した駒の数をランクにしたらいい!」つまり、各プレイヤーはリーダーから順に1枚ずつ駒をプレイし、そこまでを1トリックとします。そしてその時に裏返した駒の数を相手と比べて、より多かった方がそのトリックに勝ち、次トリックのリーダーになる、というルールです(同じ数なら後出し勝ち)。そのため、時には2手番連続でプレイできることもあります。

そして、ここでトリテメカニズム伝家の宝刀、マストフォローの登場です。リーダーのプレイしたスートを次プレイヤーは必ずフォローしないといけません。フォローできなければ別のスートをプレイして構いませんが、その場合は何枚裏返しても必ずそのトリックで負けます。これは、通常のオセロ戦略を見直さねばならない重要な改変と言えます。なぜならオセロ基本戦略の一つである、「裏返す数をわざと少なくして敵プレイヤーの選択肢を狭める戦略」が自分の不利につながるからです。リードを取らないと、好きなスートを選べなくなるのですからね。これにより、リードを取るか、取らざるか、が毎回悩ましいジレンマになるわけです。

以下で、少しだけ実際のプレイの様子を見てみましょう。

オセロ de トリテ2

このように各プレイヤーは赤スートの駒15枚、青スートの駒15枚を持ってスタートです。リーダーを示す何らかのマーカー(ここでは市販のディーラーマーカーを利用)も用意します。先手は黒ですので、黒プレイヤーが最初にそのマーカーを持ちます。

オセロ de トリテ3

少しゲームが進捗した後の黒の手番。前のトリックでリードを取ったので、赤と青のどっちを置くかで悩み中。黒はこのあと手前端の一辺を独占し、ゲーム中盤において怒涛の快進撃を見せます。

オセロ de トリテ4

一つ残った黒の青駒は置けないまま両者パスして終局しました。途中まで黒が盤石の流れだったのですが、終盤に黒が読み違えて白が盛り返し逆転勝利。よく考えずに打ったため、リードを取ったにもかかわらずその後パスせざるを得なくなり、形勢が変わってしまったのでした。ちなみに、黒は私。。グヤジイorz

さて、最後に今年のトリテアドベントカレンダー12月8日の記事でひらいしさんが提唱した「トリテの必要条件」を基に、この創作ゲームのトリテらしさを検証してみましょう。ここでは、“カード”を“駒”と言い換えて検証します。

「リードを含む先行のプレイヤーが出した駒によって、他のプレイヤーが出す駒にルール上の制限または戦術上の制限が加わること」→然り
「何らかの条件によってリードが決まり、それが移り変わること」→然り
「手番には全員同じ枚数の駒を必ず出すこと」→然り

なんと完璧に符合しちゃいましたヽ(´▽`)/ 我ながらビックリ。
(より厳密には、トリックを構成する駒の集合をテイクしていないので、トリックテイキングよりは“リードテイキング”とでも言うべきものなのかもしれません。しかし、「きゅうり」や「スパー」など、最終トリック以外はトリックを構成するカードを全くテイクしないトリテの例もあるので、必要条件ではないと思われます。)

果たして、ここに史上最も頭悪い組み合わせのトリックテイキングゲーム「オセロ de トリテ」が爆誕しました。皆さんもDIYして遊んでみてください。

以下で、ルールの詳細をまとめます。

【タイトル】
オセロ de トリテ

【ゲームの概要/目的】
史上初(?)となる「オセロとトリックテイキングの融合」を実現したゲーム。2スートの駒をうまく使いこなし、マストフォローを利用して相手のプレイを縛るなど、戦略的により多くの領地を獲得することを目指す。

【プレイ人数】
2人

【使用するコンポーネント】
•オセロ1式
•カラーラベル2種類(赤、青)×34×2枚
→オセロ駒64枚の表裏に貼り付けて、赤駒30枚、青駒30枚、ワイルド駒(赤青どちらでも使える駒)4枚を作成。
•マーカー1個

【ゲームの準備】
•前に掲載した初期配置画像を参考にして、ゲーム開始時の駒の配置を行う(ワイルド駒4枚を盤面の中央に配置)。
•各プレイヤーは赤駒15枚と青駒15枚を持つ。
•適当な方法で先手番(黒)を決める。黒のプレイヤーが最初にマーカーを持つ。

【遊び方】
•マーカーを持っているプレイヤーがリーダー(先手番)になり、最初に駒を1枚プレイする。リーダーは赤駒と青駒のどちらでも(手持ちの駒に含まれている限り)自由に使える。
•盤面にある相手駒を自分の駒2枚で挟むことでその相手駒を裏返すことができる。ただし、通常のオセロと異なり、異なるスート同士(赤と青)の駒で挟まなくては裏返せない
•挟んだ駒が縦、横、斜めに複数箇所にある場合、異なるスート同士の駒で挟んでいる箇所のみ裏返す。
•必ず相手の駒を1枚以上裏返せるように自分の駒をプレイしなくてはならない。それができない時はパスになり、駒を置くこと無く自分の番は飛ばされる。
•相手の駒を1枚以上裏返せる所がある限りは、自主的にパスはできない。
•リーダーがプレイしたら、続いてリーダーでない方(後手番)のプレイヤーが駒を1枚プレイする。その際、リーダーのプレイしたスートと同じスートの駒をプレイしなければならない(マストフォロー)。もしそれができなければ、任意のスートの駒をプレイする。それもできなければ、パスとなる(ここでも自主的なパスは不可)。
•その後、両者の裏返した駒の数を比較する(一度に複数箇所裏返した場合、それらを合算する)。後手が先手と同じスートの駒をプレイした場合、より多く裏返したプレイヤーがマーカーを取り、リーダーとなって次の手番を行う(同数ならば後にプレイした方がマーカーを取る)。一方、後手が先手と異なるスートの駒をプレイした場合は裏返した駒の数に関係なくリーダーがマーカーを維持し、引き続きリーダーとして次の手番を行う。また、パスしたプレイヤーがいた場合は、パスしなかった方のプレイヤーがマーカーを取る。

•上記を何度も繰り返す。なお、ゲーム中に持ち駒のスートが片方無くなった場合、残りのスートの駒しかプレイできなくなる(相手プレイヤーの持ち駒を使うことはできない)。

【ゲームの終了】
•お互いの持ち駒を全て置き切るか、両者が手詰まりになったらゲーム終了。自分の色の駒が多い方が勝ち。

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