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トリッキーエクスプレス 〜Trick-taking games Advent Calendar 2016に参加しました〜

この記事はTrick-taking games Advent Calendar 2016の12月19日の記事として書かれました。

皆様こんにちは。2016年も残すところ、あと2週間くらいになりましたね。私は今年2月に本ブログをスタートしたのですが、ここまでオリジナルトランプゲーム11作、カード/ボードゲームのヴァリアント5作を創作し、一般公開することができました。来年はさすがにここまでの量は創れないと思うのですが、引き続き、思いつくままに発表していければ良いなと思います。では今年の締めくくりとしてもう1作、トランプのトリテ新作「トリッキーエクスプレス」をご紹介します。

トリックテイキングの妙味は、適度な制約の下、トリックを取るか取らないかを都度判断し手札を調整することで上手く点数を獲得していくプレイの愉しさにあると思っています。そして、得点方式の工夫で多彩なヴァリエーションを生み出せるのがゲーム創作上の魅力です。さて今回の工夫は何かと言いますと、トリックを取るタイミングとその組み合わせに基づいて得点が決まるシステムになります。

ホイストやユーカー、ルーなど、獲得トリック数に応じた得点方式になっているものは沢山ありますが、それらはどのタイミングでトリックを取ってもそのトリックにより得られる点数は同じです。しかも大抵の場合、トリックを取った数が多ければ多いほど点数が高くなる傾向にあります。しかし、このようなゲームで運悪く最初の手札が悪いような場合はもうどうしようもありません。

一方、この「トリッキーエクスプレス」では、トリックを取ったプレイヤーが誰だったかの履歴を全て残していきます。そして、その時系列上で、自分が取った連続2トリック間のすき間が最も大きい所、これが大きければ大きいほど高得点になります。極端な話、最初のトリック(第1トリック)と最後のトリック(第13トリック)の2回だけトリックを取り、あとは全く取らなければ最高得点の11点が入ります。一方、沢山トリックを取ることは、それだけすき間を狭めていくことになるため、得点を高めるのにむしろ不利となるでしょう。このように、ただひたすらトリックを多く取っていけば良いのではなく、少ない獲得トリック数でいかに効率的に大きなすき間を作るか?を考えていく必要があるわけです。

ただし、ノートランプ(切り札無し)なので、ディールの終わり近くではかなりままならなくなってきます。例えば、手札のハイカードをがめつく温存し過ぎたために、最後まですき間を作ることができず1点も取れないといった悲しい結末になることもあるのでご注意を。逆に、読みが当たって大きなすき間を作れた時の達成感は格別です。

また、別の勝ち筋として、ディールごとに徐々に獲得点数(基本点)を高め続けられたら加算される「発展ボーナス」も用意されています。これがあるために、序盤で振るわなくても十分逆転のチャンスはあるので、希望を捨てずに頑張ってください。

ちなみに今回、私にしては珍しくテーマっぽいものを付けてみました。ルール把握を容易にする一助となればと願うのですが、果たしてうまくいったかなぁ。

トリッキーエクスプレス

上図はプレイ中の様子。履歴の記録に「マストフォロー練習トランプ」を利用してます。2組目のトランプで代用も可能なのですが、こちらの方が断然、視認性が良いですね。

【ゲームの概要/目的】
自分だけの特急電車の停車駅を決めていくのがテーマのトリックテイキングゲーム。トリックの勝負が決まるごとに、勝ったプレイヤーは自分の色の駅カードを場の中央に出し、順番に一列に並べていく。そうして出来た共通の路線マップで、できるだけ長い通過駅区間を作ることを目指す。

【プレイ人数】
4人

【使用するコンポーネント】
•トランプ1組(ジョーカーは使用しない)
•マストフォロー練習トランプ1組(なければ、トランプもう1組で代用も可)
•得点記録用のチップ(紙に書いて記録するのでも良い)

【カードの強さ】
A > K > Q > J > 10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5 > 4 > 3 > 2

【ゲームの準備】
•トランプ52枚全ての札を用意する。
•マストフォロー練習トランプ52枚を用意し、スートごとに分け、同スートでまとめられたセット13枚を1セットずつ、各プレイヤーの前の場に裏向きに重ねて置く。以降は、これらを「駅カード」と呼ぶことにする。
•適当な方法でディーラーを決める。

【遊び方】
•ディーラーはトランプの札をよくシャッフルし、全員に13枚ずつ手札として配り切る。
•手札が配られたら、以下の手順で2度カードパスを行う。

1. 手札から一番ランクの高い札を右隣のプレイヤーに裏向きに伏せて渡す。そして、二番目にランクの高い札を左隣のプレイヤーに裏向きに伏せて渡す。その後、両隣から渡された札を取って手札に入れる。
※一番ランクの高い札が2枚以上ある場合は、プレイヤーが任意にその順位を決めて良い。例えば、手札の中で一番ランクの高い札がスペードのAとハートのAとダイヤのAだった場合、その3枚の札のうち1枚を選択して右隣に渡し、残り2枚のうち1枚を選択して左隣に渡す。

2. 手札から任意の1枚を選択し、右隣のプレイヤーに裏向きに伏せて渡す。そして、残りの手札から任意の1枚を選択し、左隣のプレイヤーに裏向きに伏せて渡す。その後、両隣から渡された札を取って手札に入れる。

•その後は以下に示すような、通常のトリックテイキングのルールに従ってプレイする。マストフォロー、切り札なし。オープニングリードはディーラーの左隣のプレイヤーから行うこと。

1. 可能ならば、リードされたスートの札を出す。
2. リードされたスートが手札に無ければ、どの札を出しても良い。
3. リードされたスートのうち、最も強い札を出したプレイヤーがそのトリックに勝つ。
4. トリックに勝ったプレイヤーは、自分の駅カードを自分の色(トランプ代用の場合は自分のスート)が分かるように場の中央に出し、直前のトリックで出された駅カードの隣に一列に並べて置く。これが自分の特急電車の停車駅になる(他のプレイヤーの駅カードは通過駅である)。以降はこの駅カードの列を「路線マップ」と呼ぶことにする。
5. トリックに勝ったプレイヤーが次のリードを行う。

•取った札はその都度裏向きにまとめて一つにし、捨て札にすること。全ての捨て札は、プレイ中にその表面を確認してはならない。
•13トリック行ったら1ディール終了となり、以下の点数計算を行う。

【点数計算】
•出来上がった路線マップに基づき、各プレイヤーは以下の点数を獲得する。

1. 基本点:
各プレイヤーは自分の駅カード配置により出来た通過駅区間(2枚の自分の駅カードの間で、自分の駅カードが1枚も無いような区間)のうち、1番長い区間の通過駅数×1点だけ点数を獲得する。以降はこの区間を「第1ロングパス」と呼ぶことにする。例えば、プレイヤーA, B, C, Dで以下のような路線マップが得られた場合、プレイヤーAは3点、プレイヤーBは4点、プレイヤーCは4点、プレイヤーDは0点の基本点が入る。

C A B A C B D A A C B B B
※左端が第1トリック、右端が最終トリックであるとする。

2. トップボーナス:
第1ロングパスが最も長かったプレイヤーはボーナスとしてさらに2点を獲得する。同じ長さのプレイヤーがいた場合は、第1ロングパスがより後の方のトリックで出来上がったプレイヤーだけにボーナスが入る。例えば、前記のプレイ例ではプレイヤーBとプレイヤーCが同じ長さだが、プレイヤーBの方がより後の方で第1ロングパスを作れているのでプレイヤーBにトップボーナス2点が加算される。

3. セカンドボーナス:
第2ロングパス(自分の駅カード配置により出来た通過駅区間のうち、2番目に長い区間)が最も長かったプレイヤーはボーナスとしてさらに1点を獲得する。同じ長さのプレイヤーがいた場合は、第2ロングパスがより後の方のトリックで出来上がったプレイヤーだけにボーナスが入る。例えば、前記のプレイ例ではプレイヤーAが長さ1、プレイヤーBが長さ2、プレイヤーCが長さ3、プレイヤーDが長さ0なので、プレイヤーCにセカンドボーナス1点が加算される。

4. 発展ボーナス(第4ディールのみ):
第1ディールから第4ディールまでで出来た自分の第1ロングパスの長さを比べ、昇順になっていればそのプレイヤーはボーナスとしてさらに8点を獲得する。例えば、プレイヤーAが第1ディールで長さ0、第2ディールで長さ2、第3ディールで長さ4、第4ディールで長さ7の第1ロングパスを作った場合、プレイヤーAに発展ボーナス8点が加算される。
なお、1回以上、1つ前のディールと同じ長さになった場合は、その回数×1点だけボーナス点から減算される。例えば、プレイヤーBが第1ディールで長さ3、第2ディールで長さ4、第3ディールで長さ4、第4ディールで長さ6の第1ロングパスを作った場合、プレイヤーBに入る発展ボーナスは7点になる。ただし、第1ディールから第4ディールまで全て同じ長さだった場合は昇順と見なさず発展ボーナスは入らない。

•第4ディール終了後の発展ボーナス確認のため、各ディールで獲得した基本点とトップボーナス、セカンドボーナスは別々に記録すること。

【ゲームの終了】
•次のディールはディーラーを左隣に移して行う。自分の駅カードは全て手元に回収し、トランプの札は全て集めてシャッフルすること。
•4ディールプレイしたらゲーム終了。最も点数の高いプレイヤーが勝利。

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