Entries

モジュロ

トランプゲームには3人専用のゲームというのがかなりあります。最も知名度の高いスカートを筆頭に、99、ミゼルカ、カラブレセッラなどが代表的なゲームとして並びます。これはトランプ以外ではあまり見られない現象です。遊び方が決まっているボードゲームやカードゲームは、より多くのプレイ機会を得るためにどうしてもプレイ人数の幅を広げる傾向があります(と言っても、2人専用ならそれなりにあるのですが、3人専用はめったにお目にかかりません)。一方、トランプは膨大な種類のゲームがあるので、3人専用という特殊な設定でも受容されるだけの余裕があるということでしょう。

しかし、3人プレイというのは他の人数と比べて若干特異な位置付けにあると考えるのは私だけでしょうか?3人プレイの場合、ある程度得点に差が出てくると自然と2対1の構図になりがちです。そうすると、ゲームにおけるパワーバランスが明らかに崩れます。4人だと割に安定した展開で進むゲームが、3人だと大きく荒れるということはよくある話です。よって、3人プレイの特性に合わせた適切なゲームが存在するような気がしています。トランプで3人専用のゲームが多いというのは、そのポイントを押さえた良質なゲームが沢山あるということを意味しており、非常に好ましい状況です。

さて、そのような中で自作の3人専用トランプゲームを紹介するのは少し腰が引けるのですが、勇気を持って提案します^ ^ 「モジュロ」というタイトルのこのゲームは、ビッド用のカードを事前に公開し、それに見合ったトリック数を獲得することを目指すゲームです。しかし、獲得トリック数をビッドするのではありません。ビッドカードは2、3、4の3種類あるのですが、獲得トリック数をその数で割った時に“余り1になる”と点数がもらえるのです。そして、ビッドカードの数字が大きいほど高い点数が得られます。余り1以外は逆に失点になるので、ビッドカードの数字が大きいほどよりリスクが高いと言えます。このように、ローリスクローリターンからハイリスクハイリターンまでの3種類の選択を毎ディール初めに行うのがこのゲームの特徴です。ビッドは裏向き一斉公開なので、ある時は全員プラス点になり得る場合もあるし、ある時は誰か一人必ずマイナス点になってしまうような組み合わせも発生します。このディールごとの変化が勘を狂わす要因になり、トリック数調整にしばしば失敗します。よく相手の動きを見ないと、意図せず取らされてしまったりして痛い目をみるのです。しかも、負けがこんでくるとハイリスクハイリターンに傾きがちなため、より傷を深める結果になることも結構あります。人間の性(さが)なのでしょうか?私もよくこの流れで失敗しています^ ^ ゲームでは笑い話で済みますが、現実世界でこうならないよう気をつけなくてはいけませんね。

ディールごとのギアチェンジを的確に行い、全9ディールのカーレースでチェッカーフラッグ獲得を巡りチェイスするような感覚を是非お楽しみいただければと思います。

【ゲームの概要/目的】
獲得トリック数をビッドした数で割って余り1にすることを目指す3人用トリックテイキングゲーム。ビッドによってリスクコントロールできるのが特徴。

【使用するコンポーネント】
•トランプ1組(ジョーカーは使用しない)

【プレイ人数】
3人

【カードの強さ】
A > K > Q > J > 10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5

【ゲームの準備】
•52枚の札を用意し、2〜4の札を抜き出す。そして、2、3、4の札1枚ずつ(合計3枚)をセットにし、各プレイヤーに配る(以下、ビッドカードと呼ぶ)。自分のビッドカード3枚は、手札とは別に自分の前に裏向きに重ねて置く。余った3枚の札はこのゲームで使用しない。
•残り40枚の札をシャッフルして均等に配る(各プレイヤー13枚ずつ)。これらは手札として持つ。
•余った1枚は場の中央に表向きに置く。この札のスートが切り札スートとなる。

【遊び方】
•各プレイヤーは自分の前のビッドカードを取り、そのうち1枚を選んで裏向きに出す。これは後の点数計算で使われる。全員出したら、一斉に表向ける。各自、表向けた札を一番上に見えるようにして、残りのビッドカードと一緒にまとめて自分の前に置く。

•ディーラーの左隣からリードする。これ以降は、以下に示すような、通常のトリックテイキングのルールに従ってプレイする。

1. 可能ならば、リードされたスートの札を出す。
2. リードされたスートが手札に無ければ、どの札を出しても良い。
3. リードされたスートのうち、最も強い札を出したプレイヤーがそのトリックに勝つ。ただし、切り札が出されている場合には、最も強い切り札が勝つ。
4. トリックに勝ったプレイヤーが次のリードを行う。

•13トリック終了したら点数計算。

【点数計算】
•ビッドカードのランクに合わせて、以下の点数を得る。

 ビッド2の場合: 獲得トリック数を2で割った余りが1の時は1点、それ以外の時は-1点。
 ビッド3の場合: 獲得トリック数を3で割った余りが1の時は2点、それ以外の時は-2点。
 ビッド4の場合: 獲得トリック数を4で割った余りが1の時は3点、それ以外の時は-3点。
 全トリック取った場合: ビッドに関係なく10点。

なお、現状単独最下位で0点以下のプレイヤーだけは、3枚のビッドカードを全て表向きにすることで以下のビッドを選択できる。

 ビッド全の場合: 獲得トリック数を4で割った余りが1の時はそれまでに累積されたマイナス点を帳消し(得点を0点に戻す)、それ以外の時は-3点。

•以下に点数表としてまとめる。

トリック数012345678910111213
ビッド2-11-11-11-11-11-11-110
ビッド3-22-2-22-2-22-2-22-2-210
ビッド4-33-3-3-33-3-3-33-3-3-310
ビッド全(※)-3-3-3-3-3-3-3-3-3-310

※現状単独最下位で0点以下のプレイヤーのみ選択可。

【ゲームの終了】
•ディーラーを左隣に移して繰り返す。
•ディールの直前(自分の手札を見る前)には毎回必ずビッドカードの裏向き出しと一斉公開を行うこと。その際、前回出したカードと同じものを出しても良いし、違うものを出しても良い
•9ディール行い、最も点数の高いプレイヤーが勝利する。

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する