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最新記事:
オセロ de トリテ

過去記事リスト:
◼︎創作トランプゲーム
35(Thirty five): 山札の上から1枚ずつめくっていき、ランクの合計が5の倍数になるようにして点数を稼ぐゲーム。自由に使える手札もうまく組み合わせて、合計35になれば最高得点ゲット!

ヘッド&テール: 1位とビリになってはいけないトリックテイキングゲーム。ほどよくトリックを取るとともに、1位かビリになりそうなプレイヤーにうまく自分のカードを送り込んで高得点を目指す。

コンドル・ホイスト: 前半は一斉入札のオークションで強い札を取り合い、後半は前半で獲得した札を用いてトリックテイキングを行う。後半で相手より多くのトリックを取ることを目指す。

ラスト・サバイバー: ラウンドごとにトリックを取れなかったプレイヤーは脱落していき、最後に残ったプレイヤーがポットに溜まったチップを総取りするトリックテイキングゲーム。後のラウンドほど払うべきチップが倍々に増えていくので注意!次ラウンドの手札とのカード交換を利用して0トリック獲得を目指すことで早めにおりることも可能。

“王と枢機卿”風トランプ: M. シャハトの代表作「王と枢機卿」のゲームシステムをトランプで忠実に再現。

オン・スケジュール: 切り札にしたい札を順番に合計13回投票していき、ランダムに並べた順で切り札スートが決まるペア戦トリックテイキングゲーム。ゲーム後半は得点が2倍になるチャンスも。

モジュロ: 獲得トリック数をビッドした数で割って余り1にすることを目指す3人用トリックテイキングゲーム。ビッドによってリスクコントロールできるのが特徴。

ソーサラー: 各自、自分とダミーハンドそれぞれの獲得トリック数をビッドし、的中すれば得点が得られるトリックテイキングゲーム。

リバーサル・トリック: 神経衰弱とトリックテイキングを融合させたゲーム。場に並べられた裏向きの札から、より多くの札を取っていくことを目指す。

ラッキー・キューブ: 1個のサイコロをトリックテイキングのプレイで取り合い、最終的にそのサイコロを所持するプレイヤーが、出ている目の数だけ得点できるトランプゲーム。

捏造ポーカー: ポーカーの役を利用したブラフゲーム。時計回りの順でポーカーの役を吊り上げていき(ウソをついても良い)、隣プレイヤーのウソを見破ることで勝利点を手にできる。いち早く規定の勝利点を獲得するか、脱落せずに最後の一人まで残ったプレイヤーが勝利する。

トリッキーエクスプレス 〜Trick-taking games Advent Calendar 2016に参加しました〜: 自分だけの特急電車の停車駅を決めていくのがテーマのトリックテイキングゲーム。トリックの勝負が決まるごとに、勝ったプレイヤーは自分の色の駅カードを場の中央に出し、順番に一列に並べていく。そうして出来た共通の路線マップで、できるだけ長い通過駅区間を作ることを目指す。

アルセーヌ 〜Trick Taking Partyゲーム賞に応募しました〜: 【新版が別記事にリリースされています】シンプルなノンビッド系のトリックテイキングゲーム。宝石店を模した5枚のダイヤ札の上にあるチップを取り合う。ただし、同じ宝石店に複数人が一度に盗みに入った場合はお見合いとなり、どのプレイヤーもチップを獲得できない。また、チップが枯れてしまった宝石店に入るとポリスに捕まり、所持チップを全て没収された上、ゲームは終了してしまう。

RWD(リワインド): 昔懐かしのカセットテープ(巻き戻し、再生)がテーマのトリックテイキングゲーム。前半ラウンドは通常のトリックテイクと真逆の手順でトリックの勝者を決めると同時に手札を集め、後半ラウンドは集めた札による通常のトリックテイク方式でゲームを行う。前半より後半に取ったトリック数の方が多ければ多いほど高得点。

アルセーヌ新版: TTP賞2017応募作品「アルセーヌ」の改訂版。変更点は、①見のがしトークンの導入、②切り札有り無し決定ルールの変更、③3人用特別ルールの追加、の3点。

ダブルデッキ・ジャーマンホイスト: 2人専用のトリックテイキングゲーム「ジャーマンホイスト」を2対2のペア戦に拡張。ペアで協力し、後半でより多くのトリックを取ることを目指す。右隣の敵プレイヤーの手札をいつでも確認できるのが大きな特徴。

ミライスコープ: 「トレセッテ」をベースに改変した2人専用のトリックテイキングゲーム。お互いの今後ドローするカードが順番含め全て見えている(しかし自分は見えていない)中で、特定のポイント付きカードをより多く取ることを目指す。

◼︎創作カードゲーム
キャンセレーション・ニムト: ニムトのヴァリアント。通常ルールと同様、できるだけ失点カードを取らないようにするのが目的だが、同時に同じ数字の札が出た場合は両者相殺されて失点を逃れられる。

ストリームス・デラックス: ストリームスのヴァリアント。事前に取った各自の手玉2個を駆使して高得点を目指す。コンポーネントを豪華なビンゴマシンにすれば面白さはぐんとアップ!

シェフィーズ: シェフィの多人数ヴァリアント。各プレイヤーに配分された手札から順番にカードを出していき、皆で協力して規定のラウンド内に1匹の羊を1000匹まで増やすことを目指す。

ツインシュート 〜TENNOSオリジナルルールコンテストに応募しました〜: 2 人 1 組のチームになって高得点を競う、マストフォローのトリックテイキング ゲーム。2 人がプレイしたカードの組み合わせに従ってその後のフォローの仕方が決まる。 個々人で自分の獲得トリック数を予想し、うまく的中すれば得点できるが、チームメイト 2 人が同時に的中することでさらに高い点を獲得できる。

ドミヌクセン: ドミノで遊ぶアブルクセン。本家のアブルクセンにほぼ準拠したルールで、ドミノ牌ならではの派手な展開が楽しめる。

チェーンズ 〜(実は)ペアーズ・ルールデザインコンテストに応募してました〜: ペアーズで遊ぶソリティア。山札から1枚ずつドローして、数字1つ違いのペアで繋いだカードの組み合わせ(ラミー系のゲームで「ラン」と呼ばれるもの)10種類を全て作り上げることを目指す。

チェーンズ・多人数拡張: ペアーズで遊ぶソリティア「チェーンズ」を多人数で同時対戦できるよう拡張したルール。通常のソリティアルールに加え、得点となる終端カードの取り合いが新たなインタラクションを生み出す。

娯慰多と薔薇(ごいたとバラ): ブラフゲームの傑作「髑髏と薔薇」をごいた駒で遊べるようにルールをリデザイン。ごいたならではの独特な駒構成と"攻め""受け"の概念、そして"王"の特殊能力が元ゲームのルールに新たな奥行きとプレイ感を与える。

◼︎創作ボードゲーム
シンクロギャモン: サイコロを使わず、カードをプレイして駒を進めるペア戦バックギャモン。パートナーとうまく息が合えば、より多く駒を進めることも可能。

オセロ de トリテ: 史上初(?)となる「オセロとトリックテイキングの融合」を実現したゲーム。2スートの駒をうまく使いこなし、マストフォローを利用して相手のプレイを縛るなど、戦略的により多くの領地を獲得することを目指す。

◼︎その他
「ザ・トリテ」デザイナーズ・ノート(前編)

「ザ・トリテ」デザイナーズ・ノート(後編)

【コラム】私はなぜトランプゲームを創作するのか?

【コラム】ゲームタイトル付けるのってほんと難しい 〜「ザ・トリテ」命名を巡って〜

【コラム】TENNOSトランプで遊び倒そう

35(Thirty five)のルールを一部改定しました

【コラム】「フォーセール」は本当に名作なのか?

【コラム】「ゲシェンク」を3倍(くらい)楽しくする方法

【コラム】ダブリングキューブって他のゲームにも応用可能なんじゃないの?

【コラム】キングドミノのお仕事問題を解消するヴァリアントルール

【コラム】トランプトリテ本にアルセーヌが掲載されました

オセロ de トリテ

この記事はTrick-taking games Advent Calendar 2018年12月20日の記事として書かれました

いきなり出落ち的なタイトルですみません^_^; トリックテイキングゲームをこれまで15作ほど創作しブログで公開した経歴を持つS. Andoです。他にもいろいろなジャンルを創作したいと思っているのですが、どうもトランプを中心に扱っているとトリテに偏ってしまいがちなのですよね。。前回の記事でも書いたのですが、なんせトリテはどんな無茶なルールを入れてもゲームが壊れない!そこで創作好きとしては色々試してみたくなるわけで、神経衰弱と組み合わせたり、隣プレイヤーの手札をいつでも見て良いルールにしたり、とにかく数々の暴挙(?)に出てきました(世の中にはもっと奇想天外なルールを考える猛者もいますけど)。さて、次なるイタズラは何してやろうかヘッヘッヘ、と悪だくみをしていたある日、一つのアイデアが浮かびました。

「アブストラクトゲームとトリテを組み合わせたらどうなるだろう?」

アブストラクトゲームとは、テーマ性が薄く、手札などの非公開情報が全く無いゲームの総称で、将棋や囲碁、チェスなどがその代表です。中でも日本人に馴染み深いのはやはりオセロではないでしょうか?私はオセロとトリテを悪魔合体したくなりました。しかし、オセロは駒がたった1種類しかなく、白面と黒面の2種類の色分けはあるものの、これは自分の領地を示すものであるためスートにはならなさそうです。これではさすがにダメだぁと思ったので、次に、オセロの駒を少しだけ改造してしまおうと考えました。

オセロ de トリテ1

このように、カラーラベルを買ってきて駒の表と裏に貼り付けました。赤色と青色、そしてワイルドカード(赤青どちらとしても使える)を表す赤青両方の3種類の駒です。この色がスートを表します。また、全ての駒は表裏で同じ色のラベルが貼ってあります。つまり、駒を裏返したら白黒は変わるもののスートの色は変わりません。そして、ワイルドカードは初期配置となる4枚の駒にだけ適用されます。

そして、場の駒を裏返せるのは、赤スートの駒と青スートの駒で挟んだ場合だけとします。赤駒同士や青駒同士では、間の駒を裏返せないわけです。この制約から、通常のオセロには無い新しいプレイ感が生まれます。

「ランクが無いじゃないか。ランク無しでは面白いトリテにならないぞ!」と勘のいい読者は気付いたかもしれません。いいえ、あるのです。確かに駒自体にはランクはありませんし、これ以上駒をいじって複雑にしたくもありません。しかし、ここで私は決定的なアイデアが閃きました。「プレイによって裏返した駒の数をランクにしたらいい!」つまり、各プレイヤーはリーダーから順に1枚ずつ駒をプレイし、そこまでを1トリックとします。そしてその時に裏返した駒の数を相手と比べて、より多かった方がそのトリックに勝ち、次トリックのリーダーになる、というルールです(同じ数なら後出し勝ち)。そのため、時には2手番連続でプレイできることもあります。

そして、ここでトリテメカニズム伝家の宝刀、マストフォローの登場です。リーダーのプレイしたスートを次プレイヤーは必ずフォローしないといけません。フォローできなければ別のスートをプレイして構いませんが、その場合は何枚裏返しても必ずそのトリックで負けます。これは、通常のオセロ戦略を見直さねばならない重要な改変と言えます。なぜならオセロ基本戦略の一つである、「裏返す数をわざと少なくして敵プレイヤーの選択肢を狭める戦略」が自分の不利につながるからです。リードを取らないと、好きなスートを選べなくなるのですからね。これにより、リードを取るか、取らざるか、が毎回悩ましいジレンマになるわけです。

以下で、少しだけ実際のプレイの様子を見てみましょう。

オセロ de トリテ2

このように各プレイヤーは赤スートの駒15枚、青スートの駒15枚を持ってスタートです。リーダーを示す何らかのマーカー(ここでは市販のディーラーマーカーを利用)も用意します。先手は黒ですので、黒プレイヤーが最初にそのマーカーを持ちます。

オセロ de トリテ3

少しゲームが進捗した後の黒の手番。前のトリックでリードを取ったので、赤と青のどっちを置くかで悩み中。黒はこのあと手前端の一辺を独占し、ゲーム中盤において怒涛の快進撃を見せます。

オセロ de トリテ4

一つ残った黒の青駒は置けないまま両者パスして終局しました。途中まで黒が盤石の流れだったのですが、終盤に黒が読み違えて白が盛り返し逆転勝利。よく考えずに打ったため、リードを取ったにもかかわらずその後パスせざるを得なくなり、形勢が変わってしまったのでした。ちなみに、黒は私。。グヤジイorz

さて、最後に今年のトリテアドベントカレンダー12月8日の記事でひらいしさんが提唱した「トリテの必要条件」を基に、この創作ゲームのトリテらしさを検証してみましょう。ここでは、“カード”を“駒”と言い換えて検証します。

「リードを含む先行のプレイヤーが出した駒によって、他のプレイヤーが出す駒にルール上の制限または戦術上の制限が加わること」→然り
「何らかの条件によってリードが決まり、それが移り変わること」→然り
「手番には全員同じ枚数の駒を必ず出すこと」→然り

なんと完璧に符合しちゃいましたヽ(´▽`)/ 我ながらビックリ。
(より厳密には、トリックを構成する駒の集合をテイクしていないので、トリックテイキングよりは“リードテイキング”とでも言うべきものなのかもしれません。しかし、「きゅうり」や「スパー」など、最終トリック以外はトリックを構成するカードを全くテイクしないトリテの例もあるので、必要条件ではないと思われます。)

果たして、ここに史上最も頭悪い組み合わせのトリックテイキングゲーム「オセロ de トリテ」が爆誕しました。皆さんもDIYして遊んでみてください。

以下で、ルールの詳細をまとめます。

【タイトル】
オセロ de トリテ

【ゲームの概要/目的】
史上初(?)となる「オセロとトリックテイキングの融合」を実現したゲーム。2スートの駒をうまく使いこなし、マストフォローを利用して相手のプレイを縛るなど、戦略的により多くの領地を獲得することを目指す。

【プレイ人数】
2人

【使用するコンポーネント】
•オセロ1式
•カラーラベル2種類(赤、青)×34×2枚
→オセロ駒64枚の表裏に貼り付けて、赤駒30枚、青駒30枚、ワイルド駒(赤青どちらでも使える駒)4枚を作成。
•マーカー1個

【ゲームの準備】
•前に掲載した初期配置画像を参考にして、ゲーム開始時の駒の配置を行う(ワイルド駒4枚を盤面の中央に配置)。
•各プレイヤーは赤駒15枚と青駒15枚を持つ。
•適当な方法で先手番(黒)を決める。黒のプレイヤーが最初にマーカーを持つ。

【遊び方】
•マーカーを持っているプレイヤーがリーダー(先手番)になり、最初に駒を1枚プレイする。リーダーは赤駒と青駒のどちらでも(手持ちの駒に含まれている限り)自由に使える。
•盤面にある相手駒を自分の駒2枚で挟むことでその相手駒を裏返すことができる。ただし、通常のオセロと異なり、異なるスート同士(赤と青)の駒で挟まなくては裏返せない
•挟んだ駒が縦、横、斜めに複数箇所にある場合、異なるスート同士の駒で挟んでいる箇所のみ裏返す。
•必ず相手の駒を1枚以上裏返せるように自分の駒をプレイしなくてはならない。それができない時はパスになり、駒を置くこと無く自分の番は飛ばされる。
•相手の駒を1枚以上裏返せる所がある限りは、自主的にパスはできない。
•リーダーがプレイしたら、続いてリーダーでない方(後手番)のプレイヤーが駒を1枚プレイする。その際、リーダーのプレイしたスートと同じスートの駒をプレイしなければならない(マストフォロー)。もしそれができなければ、任意のスートの駒をプレイする。それもできなければ、パスとなる(ここでも自主的なパスは不可)。
•その後、両者の裏返した駒の数を比較する(一度に複数箇所裏返した場合、それらを合算する)。後手が先手と同じスートの駒をプレイした場合、より多く裏返したプレイヤーがマーカーを取り、リーダーとなって次の手番を行う(同数ならば後にプレイした方がマーカーを取る)。一方、後手が先手と異なるスートの駒をプレイした場合は裏返した駒の数に関係なくリーダーがマーカーを維持し、引き続きリーダーとして次の手番を行う。また、パスしたプレイヤーがいた場合は、パスしなかった方のプレイヤーがマーカーを取る。

•上記を何度も繰り返す。なお、ゲーム中に持ち駒のスートが片方無くなった場合、残りのスートの駒しかプレイできなくなる(相手プレイヤーの持ち駒を使うことはできない)。

【ゲームの終了】
•お互いの持ち駒を全て置き切るか、両者が手詰まりになったらゲーム終了。自分の色の駒が多い方が勝ち。

【コラム】トランプトリテ本にアルセーヌが掲載されました

キリンのトランプトリテ本

ゲームマーケット2018秋に一冊のトランプ本が販売されました。その名も『キリンが欲望の赴くままにトランプのトリックテイキングゲーム本を書いてみました 』というビッグ(?)タイトル。よく知られた傑作から隠れた名作まで合計50ものトランプゲーム(それもトリテのみで全200ページ!)が収録された労作です。そして驚くべきことに、その本に拙作「アルセーヌ」も載ってしまったのです!!いやぁ、コツコツとブログにゲームを挙げていて本当に良かった^ ^ アルセーヌはもともとTTP賞というゲームコンペに応募するために作ったのですが、残念ながら賞には落選。。ただし自分なりの手ごたえはあったので、多少のルール修正ののちブログに掲載して、とりあえず自分としては決着をつけたつもりでした。ところがある日、マサイキリンさんから「ゲームマーケットで出す本にアルセーヌ(新版)を掲載しても良いでしょうか?」との有難いメッセージが届きました。私は二つ返事で引き受け、ルール文校正にも関わらせていただいたわけです。

で、この本を読んでみた感想なのですが、さすがはマサイキリンさん、ゲームの選定だけ取っても他のトランプ本とは一線を画する尖りっぷり(笑)。こだわり抜いたラインナップは同人本ならではといえるでしょう。それにしても、ナインティナインやタントニーなど誰もが認める傑作ゲームに拙作がしれっと紛れ込んでいるのは、なんとも恥ずかしいやら申し訳ないやらで変な気分ですね。。そういえば、アルセーヌ創作の原点は「ブラックレディ」でした。スペードのクイーンを取っただけでマイナス13点、という衝撃的なルールはトリックテイキングというメカニズムの堅牢性を象徴しており、果たしてどこまでぶっ飛んだ仕掛けを入れても大丈夫なのか?はゲーム創作上の好奇心を大いに刺激しました。アルセーヌでは途中でどれだけトップを走っていても、最後の最後で一気にドベになってしまうルールが入っています。これは自分にとってかなり過激な実験だったわけですが、これも訳なくトリテのメカニズムの中に吸収されていきました。いやはや、トリテの底知れなさには驚くばかり。。そのブラックレディと肩を並べて1冊の本に掲載されるのはとても喜ばしいことです。

それでは最後に、「この本で初めて知った、私が遊んでみたいゲームランキング」を発表したいと思います。

3位 ツーハンデッド・スペード

4人ペア戦のトリテでは頂点の一つと言って良い人気作「スペード」を2人用にアレンジしたもの。前半ドラフトっぽい処理で手札を構築するのですが、ちょっと他に無い独特の手続きとなっており、果たしてどのような駆け引きが生まれるのか興味深いところです。

2位 ダブルダック

こちらは、もともと2人専用だった「ダックスープ」の4人用ヴァリアント。先ほどのと逆ですね。人気作の対応人数を拡げるのは、一定のニーズがあると思っているのです。「クワック、クワック」とキャッチーな鳴き真似をルールに織り込んでおり、子供受けも良さそう。

1位 イタリアン・ホイスト

ディールの前半と後半で真逆の目的を持っていて、その差分の大きさで競うルールはどことなく拙作の「RWD(リワインド)」に通ずるところがあります。非常にシンプルなルールなのですが、トリテの妙である手札マネジメントが存分に楽しめそうです。

この本は今でもWeb通販で購入可能(2018年12月現在)なようですので、興味が出たら1冊手に入れてみてはいかがでしょうか?

ミライスコープ

ミライスコープ

前回のブログでは、前例の無いリボーク監視手段を考えることでゲームを創作する新しいメソッドを紹介しました。また、ダブルデッキ・ジャーマンホイストという創作ゲームにより、右隣の敵プレイヤーの手札を常に見て良い、というルールでリボーク監視を実現し、新しいプレイ感を提供しました。実はこのような仕掛けは競技性を持たせること以外にも役立つことがあります。それは「初心者の入門用トリテ」としての役割です。初心者は特にズルをする気も無く、単なる見落としでリボークしてしまう可能性があります。その際、隣に熟練者がいればそれを未然に察知して警告を与えることができるのです。これは、マストフォロー練習トランプとはまた違ったアプローチで初心者プレイヤーを取り込む一つの手段になり得ると思っています。

その意味で、今回紹介する「ミライスコープ」も初心者を取り込めるポテンシャルを秘めているかもしれません。

このゲームは2人専用になります。ベースとなっているゲームはイタリアのトレセッテです。トレセッテ自体もリボーク監視性を担保するひとつの手段を提供しているのですが、私はそれとはちょっと違う方法で実現できるアイデアを思いつきました。それは、
「各プレイヤーがドローする山札を全てインディアンポーカーのように相手に見えるように設置する」
というものです。このために、このゲームではカードスタンドを2本使います(萬印堂さんのサイトなどで販売されています)。相手プレイヤーが今後ドローする札が全て見えている(しかも取る順番まで決まっている!)ので、リボーク監視性はきちんと担保できます。さらに、今後ドローすることになる相手プレイヤーのカード情報を逆手に取った妙手を編み出すことも可能です。お互いの未来が丸見えの中、どうすれば相手をうまく出し抜けるのか?これを考えるのがこのゲームの醍醐味です。

(互いに1枚ずつプレイ)→(1枚ずつカードドロー)→(もう一度互いに1枚ずつプレイ)の手順により合計4枚のカードで1トリックの勝負を決めるところがかなり独特で、最初は少し戸惑うかもしれません。しかし、これにより不完全情報が終盤まで保持されるので、最後まで逆転の望みを持ってプレイできます。慣れれば簡単な手順ですので、是非この変わった味わいを愉しんでください。

【タイトル】
ミライスコープ

【ゲームの概要/目的】
「トレセッテ」をベースに改変した2人専用のトリックテイキングゲーム。お互いの今後ドローするカードが順番含め全て見えている(しかし自分は見えていない)中で、特定のポイント付きカードをより多く取ることを目指す。

【プレイ人数】
2人

【使用するコンポーネント】
•トランプ1組(ジョーカーは使用しない)
•カードスタンド2組

【カードの強さ】
A > K > Q > J > 10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5

【ゲームの準備】
•トランプ1組から2、3、4の札を全て抜いて40枚にする。
•各プレイヤーはカードスタンドを1本ずつ取り、自分の前の場に置く。
•適当な方法で最初のディーラーを決める。

【遊び方】
•ディーラーは40枚の札をよくシャッフルし、各プレイヤーに10枚ずつ手札として配る。
•続いて、残りの札20枚を各プレイヤーに10枚ずつ配り切る。各プレイヤーはこの配られた札を、表面が相手プレイヤー側になるように、自分の前にあるカードスタンドに並べて置く(以後はこれを「オープンデッキ」と呼ぶ)。並べる時を含め、プレイ時は自分のオープンデッキの表面を見ることはできない。また、表面のインデックス表示さえ全て相手に見えていれば、隣同士のカードで一部重なりがあっても構わない(カードスタンドが短い場合はそうするしかない)。
•ディーラーでない方のプレイヤーがオープニングリーダーを務める。

•通常のマストフォロー、切り札なしのトリックテイキングをプレイする。ただし、以下のような手順を守ってプレイすること。

1. リーダーから順に1枚ずつカードをプレイする。プレイのルールは以下の通り。
a. 可能ならば、リードされたスートの札を出す。
b. リードされたスートが手札に無ければ、どの札を出しても良い。

2. 両プレイヤーはそれぞれ自分のオープンデッキから1枚取り、自分の手札に加える。その際は必ず、自分から見て、自分のオープンデッキの右端から取ること。

3. 再び、リーダーから順に1枚ずつカードをプレイする。この時、両プレイヤーとも、リーダーが直前にプレイした札のスートをフォローしなくてはならない。リードスートが手札に無ければ、どの札を出しても良い。

4. プレイされた4枚の札を比べ、リードされたスートのうち、最も強い札を出したプレイヤーがそのトリックに勝つ。勝ったプレイヤーはプレイされた札のうち、ポイント付きの札だけを取って自分の前の場に裏向きに重ねて置く。他の札は場の端に裏向きにまとめて置く。

5. トリックに勝ったプレイヤーが次のリードを行う。

•10回のトリックを取り合い、手札を出し切ったら1ディール終了で点数計算へ。

【点数計算/ゲームの終了】
•獲得したカードから以下のポイントを獲得。
9、10、J、K、A : 1点/枚
Q : 3点/枚
•さらに、ラストトリックを取ったプレイヤーは3点のボーナスを獲得。

•ディーラーを交代して次のディールに移る。複数回ディールを行い、どちらかのプレイヤーが60点以上になったらゲーム終了。より点数の多いプレイヤーの勝ち。

ダブルデッキ・ジャーマンホイスト

カードドローのあるトリックテイキングゲームは邪道、と捉える向きが一部のゲーマーの間であるようです。その理由は、おそらくマストフォローのリボーク(反則)監視性が低いためだと思われます。配りきりなら、誰かがマストフォローの縛りを破って別のスートを出した場合、そのプレイヤーの手札はそのスートが枯れたのだと全プレイヤーが判断できます。したがって、もし同じプレイヤーが後から枯れたはずのスートを出せば、その時点で他プレイヤーはリボークを指摘できることになります。ところが、ディールの途中でカードドローして手札が追加されると、枯れたスートが再び手札に追加される可能性が出てきます。そのため、他プレイヤーはリボークの指摘ができなくなってしまう、というわけです。

古くからさまざまな種類のカードドロー型トリテが創作されており、この問題を解決する手段が編み出されています。それらは私の知る限り4種類の手段に分類できます(もしこれら以外の手段をご存知の方がいたら是非教えてください)。

①山札からドローできる時に限りメイフォロー(シュナプセン、66など)
②次にドローできるカードの表面を人数分全て場に公開(WYSIWYGなど)
③ドローしたカードの表面を他プレイヤーに見せてから手札へ(トレセッテなど)
④裏面でスート種別が分かるカードを使用(スキャンなど)

これらの手段はそれぞれに良し悪しがあって、どれが最も優れているか決められるものではありません。むしろ、異なった味わいを楽しめるようになっており、それぞれのゲームの個性を際立たせる結果となっています。そこに着目した私は、上記以外のリボーク監視手段を考えることでゲームを創作する新しいメソッドを試みることにしました。

さて、ジャーマンホイストというシンプルなトリックテイキングゲームがあります。これは簡単に言うと、前半はトリテをしながら手札を構築し、後半はプレーンなトリテで勝負するゲームになります。前半はカードドローがあるため、前述のリボーク監視性の問題があるわけです。しかし、ジャーマンホイストは特にそれを解決する手段を与えておらず、プレイヤー同士の紳士協定に基づきプレイするものとなっています。もちろん、友人同士や親子で遊ぶ分には紳士協定が成り立つ場合が大半なので問題ないとは言えるのですが、例えば競技ゲームにしようと思ったらこの問題は看過できないことでしょう。今回紹介する「ダブルデッキ・ジャーマンホイスト」は、競技にも耐えうる堅牢性を持ったジャーマンホイストの新ヴァリアントと言ってよいと思います。

ポイントは2つあって、一つはペア戦にしたこと、もう一つは右隣の敵プレイヤーの手札を常に見て良いようにしたことです。重要なのでもう一回言います。『右隣の敵プレイヤーの手札を常に見て良いようにした』のです。つまり、思い切って対戦相手の手札の半分を監視できるようにしたわけです。相手プレイヤーのペアが2人がかりで手札を確認してくるので、ズルをすることは不可能になります。なおかつ、個々のプレイヤーは相手ペアの手札のうち半分しか分からないので、不完全情報ゲームとしての面白さと気軽さを維持することも出来ています。まさに「必要は発明の母」(ちょっと言い過ぎ?)。実際にゲームをしてみると、相方のプレイの真意が読み取れるかどうか絶妙のラインで踏み止まっており、これが勝負の分かれ目となっているのがわかります(もちろんプレイ中のコミュニケーションは禁止です)。阿吽の呼吸がうまく決まればガッツポーズ、伝わらないと一転大ピンチです。このあたりがこのゲーム独特の可笑しさに繋がっていると思います。

実は、リボーク監視手段としてはもう一つ、これとは違うものも一緒に考案したのですが、その紹介はまた次回にしましょう(あるのか!?)。

【タイトル】
ダブルデッキ・ジャーマンホイスト

【ゲームの概要/目的】
2人専用のトリックテイキングゲーム「ジャーマンホイスト」を2対2のペア戦に拡張。ペアで協力し、後半でより多くのトリックを取ることを目指す。右隣の敵プレイヤーの手札をいつでも確認できるのが大きな特徴。

【プレイ人数】
4人

【使用するコンポーネント】
•トランプ2組(裏面が同じデザインのものを使用。ジョーカー1枚使用)

【カードの強さ】
A > K > Q > J > 10 > 9 > 8 > 7 > 6 > 5 > 4 > 3 > 2
※同ランクの場合は先出し勝ち。

【ゲームの準備】
•トランプ2組104枚、プラスジョーカー1枚の札を用意する。
•2対2のペアでチームを組んで、対面がパートナーになるように座る。
•適当な方法で最初のディーラーを決める。

【遊び方】
•ジョーカー1枚を取り出し、中央の場に置く。
•ディーラーは残り104枚の札をよくシャッフルし、全員に13枚ずつ手札として配る。
•残り52枚の札を山札として中央の場(ジョーカーの隣)に置く。
•山札の一番上の札を表に向けて山札の上に置く。その札のスートが、このディールの切り札スートになる。なお、表向けた札は切り札表示用に別の場所に移し、代わりにジョーカーを山札の上に置く。以後、ジョーカーは切り札表示札のコピーカード(切り札表示札と同じカードとして利用可能)として使用する。
•次に、山札の上から2枚(先程山札の一番上に置いたジョーカーを含む)を取り、表面を上にして中央の場に並べる。その後さらに山札から2枚取り、今度は裏面を上にして中央の場に並べる。結果として、2枚の公開札と2枚の伏せ札が並べられる。
•ディーラーの左隣のプレイヤーがオープニングリーダーを務める。

以後、各プレイヤーは自分の右隣プレイヤー(敵プレイヤーの一人)の手札の中身をいつでも確認して良い。確認を要求されたプレイヤーは、いかなる場合もそれを拒むことができない。
•ゲーム中、パートナーとプレイの相談してはならない。

•前半13トリックは、以下の手順で行う。

1. 通常のマストフォロー、切り札ありのトリックテイキングをプレイする。つまり、以下のようなルールになる。
a. 可能ならば、リードされたスートの札を出す。
b. リードされたスートが手札に無ければ、どの札を出しても良い。
c. リードされたスートのうち、最も強い札を出したプレイヤーがそのトリックに勝つ。ただし、切り札が出されている場合には、最も強い切り札が勝つ。
d. トリックに勝ったプレイヤーが次のリードを行う。
2. 勝ったプレイヤーは場の中央にある表向きの札2枚のうち、好きな方を1枚選んで手札に加える。場に残った表向きの札1枚は、勝ったプレイヤーのパートナーが取って手札に加える。場に残った裏向きの札2枚は、勝ったプレイヤーが属さない方のチームの2人がそれぞれ1枚ずつ裏向きのまま取って手札に加える。
3. 勝負に使った札は捨て札にし、次のトリックのために山札の上から2枚取って表向けて場の中央に並べ、さらに山札の上から2枚取って裏向けて場の中央に並べる。

•後半13トリックは、以下の手順で行う。

1. 前半と同様、通常のマストフォロー、切り札ありのトリックテイキングをプレイする。ただし、手札の追加は無し。
2. 後で獲得トリック数が分かるよう、トリックに勝って取った札はその都度裏向きにまとめて一つにし、獲得したプレイヤーの前に並べて置く。
3. 手札を使い切ったら点数計算へ。

【点数計算/ゲームの終了】
•後半13トリックで勝ったトリック数がそのまま得点になる。チームごとに勝ったトリック数を合算し、7点以上を獲得したチームが勝利。
•複数ディール行う場合は、先に3回勝利したチームの勝ち。ディーラーは毎ディール左隣に移す。
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